2007年 ローマ法王ベネディクト16世に作品「復活/Resurrection」献上。
バチカン市国より、ローマ法王ベネディクト16世の写真入りの感謝状が届きました。
後で聞いた話ですが、日本でローマ法王に作品を献上したのは、平山郁夫画伯、東山魁夷画伯についで三人目だったそうです。
ローマ法王に作品を献上希望される画家は多いそうですが、全てを受け入れることはできないということでめったに受け取っていただけないようです。
このような栄誉に賜ることができたのは、ヨーロッパ美術、特にイコンの流れをくむテンペラ絵画の技術がバチカン美術館を冠するバチカンの美術担当者の皆様の目に留まったのかなと思いました。
イタリアでは、黄金背景テンペラ技法(卵黄テンペラ)で描かれた作品は国外持ち出し禁止措置が出されるほど希少価値があり、テンペラ原画で描いた聖書作品に価値が見いだされたようです。遇然か必然かわかりませんが、今後の作品作りに於いて大きな分岐点になりました。
作品献上が決まってからの6カ月間は、無我夢中で作品を仕上げました。献上するからには、日本の恥にならない作品を仕上げなくてはと日の丸背負う意気込みで描きました。 当初、献上した証はなにも発行されないとのことでしたが、栄誉が欲しいわけではなく、ラフアエロの聖母子に憧れ、子供の頃から歴史に残る画家を目指し、初めて訪れた海外の美術館がバチカン美術館だったこともあり、自分の絵画史の中の記念の献上のつもりでした。
作品は事務局に置いてくるだとという話でしたが、そこでなんと奇跡がおこったそうです。 担当者の方に後日聞いたのですが、「先生たいへんなことがおこりました!バチカン事務局に作品を持っていくと、その作品を見たバチカン局の方が、これは直接法王様に謁見式で献上してください。という話に急遽決まり、3万人の謁見式の場で法王様に直接作品を手渡しました。」とのご説明がありました。
私は、当日の謁見式に急遽日本から参加することになり、当日携帯がつながらず、群衆の中に混じって謁見式を見学していました。 世界中から訪れた方々が熱心に参加しているのを見て、世界に大きな影響力を持つ方なのだなあと改めて感じていました。 最後にローマ法王に皆さまが何かを手渡していたので、シスターか誰かがお礼を贈っていたのだと思っていたのですが、まさかその時に自分の作品が法王様に手渡されていたなんて思ってもいませんでした。
その翌日、展覧会場で担当者にお会いして驚愕の事実を知り本当に驚きました。 その後、もっと驚いたのは、日本のバチカン庁を通してローマ法王様から感謝のお手紙をもらったことです。 バチカン庁には毎日世界中から贈り物が届けれらますが、その贈り物に対して感謝状を法王様が差し出すのは滅多にないことだそうです。
献上した作品に英訳したお手紙をつけたのですが、聖母幼稚園に通っていた頃ラファエロの絵を見て憧れて画家になろうと思ったことなどを書きました。その手紙がローマ法王の心を動かしたのかなと思いとてもうれしかったです。 ご尽力いただきました関係者の皆様、貴重な体験に心から感謝申し上げます。
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